雨天・街道・空中回転 |
[貝吹岳(991m・岩手県岩手郡雫石町――2015年5月24日)] |
前夜からの雨だが、この程度なら問題なく決行である。 仙岩峠の真上にある貝吹岳は標高が1000b弱ある。昔から岩手と秋田をつなぐ街道であり旧国道のあった場所。今日は秋田大学の学生で「道路オタク」M君も特別参加。M君は毎週うちにアルバイトに来ている学生だ。 レインウエアーに長靴での登山になった。雨の山もまた趣きがある。国見温泉を過ぎ旧国道46号の車止めゲートからスタート。もうこの時点で駐車場は満杯で、歩き出しても秋田市駅前広小路並の人出に驚いてしまった。タケノコ採りシーズンなのだ。この辺は田沢湖などの観光施設がいっぱいある。商売になるのだろう。それにしても雨の中ご苦労なことだ。山の中をひっきりなしに自転車が往来し、バイクが走り回り、旅行用のキャリーバック持参の人までいる。ここは本当に山中なのか。ほとんど繁華街とかわりない。 旧登山口を過ぎ、お助け小屋跡のあたりまで来ると、ようやく山らしい静けさが戻ってきた。しかしよくよくみると藪の奥深く潜りこんでいる人間もいる。クマよけの鈴やラジオ、位置確認のためのサイレン音がところどころで聞こえるから、人間がいるのがわかる。興ざめだし、うるさい。確かに注意深く登山道脇の竹藪をみると、私でも発見できるほど、にょきにょきとタケノコが生えている。これを無視するのは難しい。
空中散歩で気が動転したのか、下山道を間違えて降りてしまい、初めて山に挑戦したM君に「そっちじゃないですよ」と注意されてしまった。いやはや恥ずかしい。おまけに転倒したショックから腹痛まで併発、久しぶりにキジ撃ちするおまけまでついてしまった。 |