中世の由緒ある山を静かに歩く |
[高岳山(222m・八郎潟町――2017年2月19日)] |
冬になってから毎週、かかさず山を歩いている。冬山をスノーシューやカンジキで歩くのはリラックスできるし、近場に限定されるので苦手の早起きも、いつもどおりでいい。日が暮れるのが早いから遠くには行けないからだ。さらに夏場と違って山中の目に入る情報量も少ない。余計なことを考えずに白銀の世界にすんなり溶け込んでいける。 実は今年に入ってから、仕事がめちゃくちゃ忙しい。こんなこと、過去にあったかと思うほど、原稿がまとまって入り四苦八苦の日々だ。どうにかすべての入稿を終えて、少しは余裕が出たものの、毎週末必ず出かけるスノーハイク登山の習慣がなければ、心はとっくにパンクしていたかもしれない。 今日は冬場では初めての山。八郎潟東部承水路の西隣に位置する高岳山は森山の隣にあり、これで「たかおかやま」と読む。近くに「高岡集落」という場所があるから、ここから来た名前だろうか。延喜式式内三社のひとつ副川神社がある由緒正しい山でもある。室町時代末期の山城・浦城のある場所としても有名なところだ。 夏場は何度も登っているのだが冬も面白そうなので、私の提案で実現したものだ。今日の参加者は3名のみ。 山門をくぐって登りはじめる。いきなり急峻な坂が続き、これが山頂まで続く。40分間有無を言わせない登りだけなのだ。雪は少ない。それでも堅雪をツボ足で歩いていると、いつ雪が抜けるか、けっこうストレスがたまる。で途中でカンジキに履き替えた。これで信じられないほど歩きが滑らかになった。カンジキってすごいなあ。
帰りはアップダウンを繰り返し、浦城跡の横を通って登り口に帰ってきた。この山はもしかすると冬用に向いているかも。来年も来てみよう。 |