No.167
理由がよくわからない熱中リタイア
[笊森山(1541m 大仙市田沢湖町―2017年7月9日)]
 6月中はいろんな行事があったせいか山行ゼロ。ということは5月28日の八塩山(矢島口)が最後だから約40日ぶりの山行だ。こんなに長く山とご無沙汰していたのはちょっと珍しいかも。
 とはいっても今日は秋田駒ヶ岳8合目から山頂とは逆に笹森山(1414m)、湯森山(1471m)、笊森山(1541m)の駒ケ岳周辺の山々を縦走し、同じコースを帰ってくる片道3時間強の山旅だ。
実は2年前にも同じコースを辿っている。この時は私だけがバスに乗り遅れ、追い付こうと小走りで登った記憶がある。登り口の8合目から笊森山までは標高差わずか200mちょっと。「なだらかな散歩道」という表現がピタリのコースだ。だからこの時も「苦しかった」という記憶はない。緩やかな斜面に途切れなく咲いているお花畑に見事で、本流の駒ヶ岳よりも人が少なく、満足感の高いコースであることを再認識。そんなわけでコースへの不安はみじんもなく、前日もぐっすり眠むれたので、体調も悪くない。
 ところが登り始めたら身体が思った以上に重い。朝から好天で雲一つない青空だ。1400メートル近い標高とはいえ、直射日光が照りつけて暑い。駒ヶ岳の森林限界は1000mだから日よけの木々が皆無なのだ。
 しきりに水を飲むが身体の重さとのどの渇きは収まらない。何かがヘンだが、理由はよくわからない。ほとんど表草のない平坦なコースなのに両ももに痙攣の兆しまで出てきた。みんなに付いていくのがやっとだ。それでも笹森、湯森、熊見平を通過、最後の笊森山山頂手前で両ももがパンクしそうになった。痙攣直前だ。ここで昼食をとり、下山することにした。

眺望は素晴らしい

下山はリラックス
 ふだんであれば楽々完走できるコースなのに、身体に何が起きたのか。よくわからない。下山途中も痙攣の予兆におびえながらソロソロと下りる。救急箱に塩分補給のために「味噌」も持ってきたことを思い出し、藁にもすがる気持ちで舐め始めたら、痙攣は止まった。もしかすると水の飲みすぎで体内の塩分が薄まったのがバテた原因なのだろうか。
 苦しい山行だった。8合目でバスに乗り込むとそのまま寝てしまったほど疲労もピークだった。
 温泉は水沢温泉郷にある「駒ヶ岳温泉」。一度は泊まりたいとおもう贅沢な古材を使った風格のある湯宿だ。鶴の湯の経営になる宿だそうだ。

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