月曜日だが今日は休み。Ｓシェフの誘いで男鹿の山に今が旬の「福寿草」を見に行くことになった。冷水川の上流なのだが、みごとな黄花の群生で、これだけ見事な福寿草のお花畑というのはここだけだ。ところどころカタクリの紫やイチリンソウの白がアクセントでお花畑を色彩豊かに浮き上がらせる。ここの散策で終われば楽しいお花見ハイキングで済んだのだが、せっかくだからと海岸沿いを歩くことにした。歩きにくいゴロゴロの石の道を歩くこと２０分、突然、右手に１００メートルほど上空から落ちてくる門前大滝が姿を現した。冷水川の水を集めた滝だ。ここでランチをとり、横にある急峻な山を１５分ほどで登り、そこから今度は一挙にロープを使って居帽子岳に降りる。この急峻な崖を必死でロープにすがりながら降りなければ、ここにある奇岩風景はみることができないのだ。

福寿草の山をいく

まるで火星のような場所で

　まさに「ここは火星か」と言いたくなるような非日常的な景観で、違う惑星に迷い込んだような感覚にとらわれてしまう場所だ。ほとんど観光ガイドに乗っていないのはあまりにアプローチが危険で、登山用装備をしていなければ事故になるためだろう。今回はたまたま福寿草の副産物だったが、最初からこの居帽子岳が日程に組み込まれていれば、２回目の私としては遠慮したかもしれない。でも天気に恵まれ、仕事を休んだ価値は十分あったアドヴェンチャーになった。たまには海を満喫するアウトドアも必要なのだ。

　温泉は秋田市まで帰って秋田温泉プラザ。最近は設備がいいこの温泉を利用する機会が多い。清潔で落ち着いた内装で、洗い場や露天風呂もゆったりしている。最近は山行がない普通の日にも何回か利用しているほどだ。