前岳・ヒメシャガ・山ヒル・山菜採り |
[太平山前岳・774m・秋田市――2024年5月11日] |
今日はオフィシャル(?)な金山滝コースで山頂まで。週末なのに登山者はそれほど多くない。GW中も多くなかったから、もう若い人の登山ブームは終わったのかしら。 下界は25度近くになるとの猛暑予想だが、山のなかはずっと気持ちのいい風が吹いていた。汗だくになることはなく、水もそれほど飲まなかった。山の途中から、突然ヒメシャガ・ロードが始まっていた。日本原産のアヤメの種類だが、白と青紫のコントラストが鮮やかな大ぶりのアヤメだ。たしか前回はこの花に気がつかなかったから、なんだか感慨もひとしおである。 それにしても不思議なのは、登山者とはほとんど山で会わないのに登山口駐車場はいつも車でいっぱいだ。これは半分以上が山菜採りのひとたちの車なのだそうだ。秋田は山菜採りが好きな県民が多い。なぜ山菜がそんなに好きなのか。山菜に興味ないこちらとしては、ずっと考え続けている「課題」なのだが、どうやら答えは簡単なようだ。「そこに山菜がある」からだ。マロリーの有名な「そこに山があるから」とまったく同じ理屈である。そばにただで手に入る食品がある。採らなければ損という簡単な理屈だ。タケノコのように換金性の高いものはまた別の経済的な理由があるのだろうが、こと山菜に関しては「近くになければ採らない」から、採るのは近くにあるから、と断じざるを得ない。ようするに「近くにあるから」が答えなのである。間違っているかもしれないが、それが私の下した結論だ。近くにあるから採る。クマなんかどうってことはない。食べものがただで手に入るなんて他にある? というわけだ。
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