浦城跡を探訪し野点になべっこ遠足 |
[高岳山(231m・八郎潟町――2014年11月9日)] |
今回は盛りだくさんの山行だ。山行というほど大げさな山ではないか。 八郎潟町のランドマークである高岳山は標高231メートル。登山口から山頂まで1時間もかからない小さな山だ。そんな山だが今回の企画の内容は濃い。 山頂にある副川神社は延喜式内社のひとつで、県内には三つしかないうちのひとつ。ここが日本の最北の神社である。 登りだすと、もうあっという間に山頂。でもここからが今日の山行の本番だ。山頂から、今度は隣の山に下りながら移動。そこには戦国時代の三浦市の居城・浦城跡がある。浦城跡は八郎潟町と五城目町の境界地域にまたがっていて、きれいに整備され散策コースがもうけられている。ここでは現地のNPO法人「浦城の歴史を伝える会」の小玉直子さんに案内をお願いした。一通り散策コースを回り、本丸のある場所に建てられた小屋で昼食。これが今回の山行の本番なのだ。 ここで「だまこ鍋」チームと「野点」チームにわかれ準備にはいる。鍋、釜、食材、茶器から掛け軸まで、すべて事前に準備。このへんがモモヒキーズの真骨頂。なかなかここまではできそうでできないのだが、Sシェフを中心にそれぞれが自分の持ち場を認識している。 普段食べるといえばきりたんぽ鍋かいものこ汁。あまり食べたことのない「だまこ鍋」が新鮮で美味しかった。県北部の人たちがよく食べる鍋だが、県南部の人にはなじみが薄い。
今回は山登りというよりも「なべっこ遠足」と「野点」と「歴史のお勉強」の会と言っていいのかもしれない。 実はこの温泉に入る前に大潟村唯一の「山」にも登頂を果たしている。海抜ゼロメートル(標高もゼロメートル)にある「日本一低い山」と名付けられた「大潟富士」だ。全員で記念写真をとったのだが、この山、富士山の1000分の1(3777センチ)の高さにつくられた円錐形の筑山である。国土地理院に「日本一低い山」として地名申請をしていたのだが却下されたもの。だから「日本一」は自称だが、周辺に山がなくさびしいという入植者らの希望で、人工的につくられた観光の人工山である。 後日、抒情豊かなこの日の山行を詠んだA長老の苦(いや句です)が山行後、メールで送られてきた。「浦城に つわものどもの 色落ち葉」。お粗末でした。 |