No.91
今年の靴収めもやっぱり森山だ
[森山(325m・五城目町――2014年12月21日)]
 今年の靴収めも森山。秋田市から近く、標高が低い割に四季折々のバリエーションルートが豊富で、さらにメンバーのNさんの地元。
 Nさんはこの日のために前日から入念にルートの下見をして、この日の最高のパフォーマンスができるように配慮をしてくれる。だから森山は「靴収め」に最適の山なのだ。
 各自、車で五城目・道の駅に集合。集合時間は9時。自宅を出るのが8時で充分に間に合う。この時間的余裕(早起きする必要がない)も魅力だ。前夜、温度が緩んで屋根から溶けた雪が雨垂れになってうるさかった。それが突然、轟音と共に寒風が舞い降りてきて、雨垂れはピタリと止まった。雪は降らなかったが、風で雪はカチンカチン。この雪だと山中はかなり歩きにくいかもしれない。

見事な眺望

五城目城下の食べられる柿の木
 登山口からスノーシュ―を履いて登り始めた。案の定、雪質は最悪で歩きにくい。スノーシュ―を履くほどの雪の量はないが、坪足だときつい。中途半端な雪の状態だ。でもその難儀さが負荷になって、ちょうどいい(汗をかく程度だが)運動量になった。
 森山は冬のハイクにちょうどいい山だ。急峻な鎖場や鬱蒼とした杉林、大潟村を一望できる見事な眺望があり、山の醍醐味が一通り味わえるコースなのだ。
 巨大アンテナがたつ第2高地でスノーシュ―やザックをデポ。空身で第一高地に向かう。急峻な鎖場のある絶好のトレーニング場だ。
 下山はルートを替え、森林資料館のある五城目城をみて、すぐ下の柿の木で「おやつ」。真っ赤に熟した柿を食べる。このお城は中世末期に武将の居城だったところだ。

 Nさんのおかげで飽きないように往複路のコース設定がされているので、今年も満足の靴納めになった。
 正確に数えてはいないのだが、今年は40座ほど登った。支えてくれた山や仲間たち、そして自分の健康に感謝。
 温泉は近くの小倉温泉の予定だったが、五城目・道の駅で解散ということになり、各自好きな温泉に寄っていいことになった。小倉温泉はこじんまりしたアットホームな温泉だが、シャワーの水圧が弱いという弱点がある。そこで帰途にある天王温泉「くらら」に寄ることにした。ここは初めてではないはずだが、なんだか過去の記憶はない。とにかく日曜の午後に、浴場は地元の人たちでごった返していた。こんなに込んでいる温泉に入ったのは経験がない。いやはや驚いた。洗い場は順番待ちの人たちの行列で、サウナの中は折り重なるように人間があふれていた。外に出ると人はほとんどいないのに、こんなところに人は群れ集まっているのだ。なんだか気持ち悪い。
 帰路、カーラジオから「秋田工業が4位入賞」の高校駅伝のニュースが飛び込んでいきた。車を運転していた長老ことAさんはこの高校の卒業生だ。よかった、よかった。

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