今年初の、本格的雪山を堪能 |
[一の沢山(532m・秋田市)――2014年3月9日] |
前日土曜日はモモヒキーズのもっとも若いメンバー、国際教養大学1年のY女子のお母さんが、東京からわざわざスノートレッキングを楽しみたいと来秋した。リーダー・Sシェフが不在だったために、不肖ワタクシめが河辺・岩見ダム周辺のスノートレッキング案内をすることになった。もともとSシェフは県南の黒森山あたりを案内する予定だったのだが、初心者の域を出ない小生には力量に問題がある。秋田市からも遠いし。そこで私たちのホームグランド「山の学校」のある岩見ダムに急きょ行先を変更。ここならF校長がいるので心強い。何があってもすぐに学校に駆け込めばいい。チョー安心だ。というわけで若い都会の母子を連れてのスノーハイキングは吹雪あり、青空あり、アケビの弦でリースを作り、深雪踏み分けながら清冽な川沿いを1時間半、無事終了した。 * 翌日、この岩見ダムもすぐそばに見える一の沢山に登った。モモヒキーズの例会日曜登山で、去年もこの時期に登っている。 ここも雪の季節しか登れない(登らない)冬専用コースだ。尾根道に上がってからの山頂までの急斜面がハイライトで、これが結構きつい。たしか去年は登りに3時間近くかかったが、みんな慣れたせいか、もうルートを間違えることもなく2時間で山頂に。去年より1時間も短縮できた。 天気予報は見事はずれて(曇りのち雷)、午前中は紺碧の青空。もうこの深い紺色の青空を見ただけで今年の冬山は満足だ。 今年に入って初めての本格的な冬山登山と言っていいだろう。適度に汗もかいたし、ラッセルも無事こなせた。右ひざの痛みもなく、手足の冷えもない。呼吸も乱れないから体力的にはどこも問題はないようなのが、何よりうれしい。 前日の母子の案内では、ヤドカリのような樹上の熊棚を見せたかったのだが、どこにも発見できなかった。去年、何年ぶりかでブナの実が豊作だったので、熊も木の上まで登ってエサをとる必要がなかったからでは、という人もいたが、一の沢山では熊棚が至る所に。都会の母子には、あの高くて細い木の先端まで熊が登る光景を想像してもらいたかったのだが、残念。
* 一の沢山の一番の特徴は下山だ。急斜面なのでロープを張らなければ降りられない。これが怖くて、この山はポピュラーなルートになれないのかもしれない。 スノーシューでロープに頼らず恐る恐る降りてみるが、やっぱり怖い。急斜度なので落ちてしまうとかなりの距離を滑り落ちてしまう。その恐怖感が半端でない。スノーシューを斜面に横向きに踏み込みながら、ゆっくり一歩一歩降りるしかない。 それにしても今年の冬山では動物の足跡を見かけない。ウサギも狸もカモシカもテンも、全くといっていいほど足跡がない。山中で何か異変が起きているのだろうか。 * 温泉は河辺の「ユフォ―レ」。たぶん、県内の温泉の中で最もはいる頻度の高い温泉だ。前日もここだったし。 ここの露天風呂は解放的でぬるすぎないのがいい。ときどき、露天風呂よりも本風呂のほうがぬるい時もあるのはご愛嬌だが。 今回から風呂上りにポカリスエット系のスポーツドリンクを飲むのをやめた。ある本で、これらのスポーツドリンクの砂糖使用量の多さを問題にしていたからだ。500ミリリットルのペットボトル1本に角砂糖換算で10個近い甘味が使われているのだそうだ。これはやばい。やっぱり水しかないのかなあ。風呂上がりの楽しみが一つ消えてしまった。 |